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TOBで日本企業を襲撃する謎のスティール・パートナーズ

日本企業に株式公開買い付け(TOB)を次々と仕掛けてくるスティール・パートナーズ。この米国投資ファンドに関する情報は少なく、謎に包まれた部分も多い。そもそもファンドを率いるウォーレン・リヒテンシュタイン氏とは何者なのだろうか。

スティール・パートナーズの文字が新聞の経済面を賑わしている。66.6%の株式取得に向けたTOB提案を実施中のサッポロ・ホールディングス以外にも株の買い足しを続け、5%以上の株式を保有する企業は現在29社を数える。

そのうち、シチズン時計、アデランス、江崎グリコ、ブルドックソースなど13社で10%以上を保有。スティールがいままで、あちこちでつぎ込んだ金額の合計は13億ドルともいわれている。

その手法から、ハゲタカファンド、盗人(スティール)・パートナーズなどと揶揄されるが、実態はあまり知られていない。代表者のウォーレン・リヒテンシュタイン氏がメディアの露出に消極的なことが大きな理由だ。顔写真すら見つけるのが困難で、人物像は謎に包まれている。

数少ない資料によると、リヒテンシュタイン氏は40歳。コロラド州アスペンに在住。息子が一人いる。

ルイジアナ州のチューレーン大学に入学後、ペンシルバニア大学を卒業した。その後の足取りは不明で、93年に投資ファンドを設立したとされている。投資信託組合スティール・パートナーズL.L.C.、スティール・パートナーズ2,L.P.、スティール・パートナーズLtdなどの代表に96年頃就任した。

米国証券取引委員会によると、リヒテンシュタイン氏の名が登録されている米国企業は数十社に上る。これらはファンドによる株式購入の結果と見られる。一例を挙げると、電源装置などを製造するSL Industriesの取締役に93年就任。その後、CEOを経て2002年から会長。また、防衛システム開発のUnited Industrial、水資源・エネルギー開発を行うLayne Christensenの役員にも就いている。

スティールは、豊富な資金力を背景に米国、日本、韓国などの企業へ積極的にTOBを仕掛け、株価引き上げや配当拡大を通じて利益を生み出す手法を得意とする。投資先は100社以上。

米国の機関投資家や資産家などが資金源といわれ、世界のヘッジファンドの上位5%に入る。ファンド名の由来は当初、鉄鋼株に投資していたからだといわれている。

日本法人のスティール・パートナーズ・ジャパンは、2001年から活動を開始。元日興證券の西裕介氏が代表を務め、社員10人未満で活動している。

ざっとこんなところだ。

顔のない投資家として知られるリヒテンシュタイン氏だが、うっかりマスコミに写真を撮られるハプニングが昨年起きた。経営権取得に乗り出していた韓国最大のタバコメーカーKT&Gの役員会に出席した際、押し寄せた記者をかわし切れずに廊下でファインダーに収まってしまった。

「身長160センチ、茶色のクセ毛 濃紺のスーツを着た男」と、そのときの様子を朝鮮日報は写真付きで伝えている。
http://english.chosun.com/w21data/html/news/200604/200604190017.html


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