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新島Island Riddim Festa

伊豆七島新島。東京都である。走っているクルマのナンバーは品川。20年ほど前に「若者の島」として多くのメディアに取り上げられた全国的に有名な島。今はナンパ島と呼ばれた当時の面影は無く、釣り人と波乗りを楽しむサーファーたちアウトドア派が通うかなり雰囲気が良い島となっている。

その反面、島を訪れる人々の数も減少しているのが現状だ。当然のことながら来島者が減少すると島の大きな産業である観光業に影響が出てくる。そこで、一昨年、新島の素晴らしさを知ってもらおうとローカルサーファーたちが中心になって「Island Riddim Festa」という屋外音楽フェスを立ち上げた。

屋外で開催される音楽フェスは今や珍しくはない。町興しの為の音楽イベントというのもさほど珍しくはないかもしれない。故に話題性も同様かもしれない。しかし、企画運営する島のスタッフと新島という最高のロケーションの中で開催されるこのイベントは最高なのです。

自分も仕事繋がりではなく、趣味である波乗り繋がりで新島ローカルたちとは仲良くさせてもらっていて、その関係でこのフェスの立ち上げから企画運営に参加させていただいた。企業ベースで始めたイベントではないため、当然予算はなく、スタッフ皆、ボランティア。出演アーティスト、音響や照明を担当してくれたクルーも同じ思いで参加してくれた。

ギャラは新島という素晴らしいロケーション。そしてその島で生活する人々との出会い。新島ローカルはフェス参加者、出演者、スタッフを最高の笑顔と、新鮮な魚と、島自慢という焼酎、そしてイベントを成功させようと懸命に動く姿で迎えてくれた。

最高の持て成し。自分はどちらかというと、迎えて、送る立場でしたが。笑 

運営のお話をさせていただくと、照明は島の工事現場等で使われている現場用ライトを駆使しステージ照明をセット。ライトは島の企業である株式会社新島工業所のリンとヨウとユウを中心に集めてくれた。

彼らは同名の新島工業所名義でレゲエ・アーティスト活動もしており出演者でもある。ステージ看板は結婚を機に東京の下町から新島に移り住んだテルちゃんによる手書き。テルちゃんはクリスタルというレゲエの老舗サウンドシステム・クルーでジャパニーズレゲエ・シーンの夜明けに活動したひとりだ。

ステージのトラスや出店用のテントは波乗り上手過ぎ違反のケイスケ、ウメ、そして若い衆のリーダー的存在のユウキたちを中心に大勢が何日も費やして施工を手掛けた。この3人もNatural Parkという名義でレゲエ・アーティスト活動をしている。

島に新しい音楽カルチャーが芽生えようとしていることは本当に良いことだと思う。通常、300万位はかかるであろうコストを彼らは費用をかけることなく手配。Respect. 出店で手作りの料理を振る舞ってくれたお母さんたち。美味しかったです。そして企画運営の中心となり、ゼロから全てを立ち上げたシゲルくん、イベントで借金まで背負いながらそれを誰にも言わなかったカータン。

シゲルくんは新島物産という島の物資流通を営み、カータンはCREAM RIDDIMというサーフショップを手掛けており、若手の兄貴分。このコミュニティには本当に感激した。Nuff Respect. 

自分は「ロクさん」と呼ばれ、そのコミュニティの隅でいつもアホなことばかり言わせてもらっている。島には「漁師のロクさん」がおられるので、その呼び名にはいつも恐縮しているのだが。笑 

もちろんここには記載できないほど多くの島の人々がスタッフとなったことは言うまでもない。島の役場、イベントに協賛をしていただいたJarnal Standard、Seven Stras他のサポートなくして成り立ちはしなかった。

3回目となる今年は9月29日に開催を予定しています。華やかなフェスではないかもしれませんが、新島の最高のロケーションと新島コミュニティが迎えてくれる新島Island Riddim Festa。地元で開催される祭りのような気分で来島いただけるとハッピーです。

Respect , Big Up 新島Locals.



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