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全米初 サンフランシスコ市が買い物用ポリ袋の使用禁止

<記事要約>

サンフランシスコ市は、ポリエチレンやポリプロピレンなど石油を原料とする買い物用レジ袋(ポリ袋)を小売店が使用することを禁止する全米初となる法律を可決した。大手スーパーマーケットで半年後、大手薬局では1年後をメドに実施する。法案を提出したロス・ミルカリミ氏は、「世界中の注目に驚いている。他の州や市も追随して欲しい」と反響の大きさにびっくりした様子。

一方、食料品協会では、小売店と買い物客の双方がコストを負担せざるを得なくなるとして法案可決に失望している。サンフランシスコ市では2年前、ポリ袋を使うことに対する課税を検討したことがある。同協会は課税案に賛成し、760万枚の袋を減らせると試算していた。だが、算定基準があいまいだとして市側に却下された経緯がある。

なお、小規模な小売店は今回の法律の対象とならない。対象外の店舗は、サンフランシスコ市でおよそ9万5000店になるという。

3月28日 地元新聞、サンフランシスコ・クロニカル紙より
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2007/03/28/MNGDROT5QN1.DTL&hw=plastic+bag&sn=004&sc=667


<解説>

アメリカでは、ポリ袋のことをプラスチック・バッグと呼ぶ。スーパーで買い物をすると、商品を紙袋とポリ袋のどちらに詰めるか「ペーパー・オア・プラスチック?」とレジで聞かれることがあるが、サンフランシスコでは今後そういったこともなくなる。

ポリ袋の利用は、50年前にサンドイッチ用のレジ袋として米国で始まった。紙袋と違って森林伐採に結びつかないうえ、衛生的でもあるとして一気に普及した。サンフランシスコ市の場合、年間約1億8000万枚のポリ袋が使われている。

しかし、ポリ袋は製造の際に石油を消費する上、使用後も微生物による分解ができない。そのままの状態で自然界に存在し続けるため、生物の生息域を荒らしたり、環境汚染を引き起こす原因となる。時代の移り変わりとともに、一気に悪者になってしまったわけだ。

今後、ポリ袋の代わりとして使用を認められるのが、再生紙から作られる紙袋、もしくは生分解が可能なプラスチック袋。こちらは、とうもろこしに含まれるデンプンを原料としたものなどになる。

生分解プラスチック(グリーンプラ)は、微生物の働きによって最終的に水と二酸化炭素に分解される特徴を持つ。二酸化炭素といっても温暖化の原因にはならない。でんぷんを作り出す植物は光合成をする際に二酸化炭素を取り込んでおり、それが再び大気中に放出されるだけだからだ。化石燃料という形で地中に閉じ込められていた二酸化炭素を大気に放出する石油や石炭の使用とは違う。

アメリカのスーパーで買い物をすると、ポリ袋が5-6枚になるのはザラ。加えて、品物の重量が重めだと2枚を重ね合わせるダブルバッグにしてくれるため、あっという間に枚数は増える。あまりの大量消費に、資源の無駄と感じる人も少なくないはずだ。

世界中で1年間に使用されるポリ袋は4から5兆枚。そのために、約650億リットルの石油が消費されている。一方の生分解プラスチック袋は、従来のポリ袋と比べ2倍から3倍の製造コストがネックだが、地球環境には優しい。

一番良いのは、欧州や日本で行われている買い物時のマイバッグ持参だ。そうすれば資源の無駄にならないし、消費者がコストアップを引き受ける必要もない。


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