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カンヌ映画祭、今年から過去の映像も見られるサイト登場

<記事要約>

60周年を迎えるカンヌ映画祭が5月16日から27日まで行われる。今年は国立映像機構と共同して、ホームページに延べ400時間になる1500本ものカンヌ映画祭についてのテレビ・ラジオ素材を載せることを決めた。

各受賞作品、討論会、監督、俳優へのインタビューなどだ。英語とフランス語版があり、一年につき300本ほどの映像がある。また、映画祭の写真や映画についての各人のコメントもあり、歴史をたどれるサイトになっている。

2007年5月7日付け日刊誌ル・モンドより
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3476,36-905375@51-846837,0.html

<解説>

ハリウッド・スターだけでなく世界各国の映画スターが集まる豪華なイメージのカンヌ映画祭は、1946年に第二次世界大戦が終わり、自由なヨーロッパの象徴として始まった。

ヨーロッパの双璧とされるヴェニス映画祭が、長い間ムッソリーニ政権と癒着し、政治色が強かったのに対抗して、カンヌは世界中の映画人達を集め、「自由な雰囲気」を目指していた。

その精神を受け継ぎ、一般大衆と映画祭の関係を深めるために、インターネットを利用する試みだ。映画祭は一時的なものだが、映画祭に関連した映像や資料は後世に残る。それを分かち合うためのサイトなのだ。

映画祭実行委員会側のもつ資料だけでなく、一般人も、映画祭に関した映像をサイトにアップすることができ、更なる資料の充実を図っている。

1949年から映画祭はテレビ放映され、フランス国内だけでなく世界各国に映画祭の華やかなイメージが放映された。

映画祭には、監督や俳優だけでなく、プロデューサー、スタッフ、批評家、知識人など多様な映画を取り巻く人々が集まり、各種のインタビューと多くの議論が行われる。

お蔵入りしていた映像も少なくない。ここにきて、やっと再度日の目を見る映像が多くあるのだ。サイトにある映像は無料のものもあるし、1ユーロから購入可能のものもある。

フランスは、映画愛好家が多い国。過去のものを愛しみ、新しい創造の糧にする。芸術大国にふさわしい新しい試みだ。

http://www.ina-festivaldecannes.com


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