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ベリーズ観光の人気スポット:ミステリアスなマヤ遺跡


●カラコル遺跡で最大のピラミッド、
  カアナ(42メートル)

ベリーズの国内に点在するマヤ遺跡。この地にスペイン人が到来するずっと以前、中米のこのあたり一帯はマヤと呼ばれる原住民が独自の統治をし、非常に栄えた。

グアテマラとの国境付近、サン・イグナシオ市には多くのマヤ遺跡が存在し、ベリーズ観光の大きな見所になっている。ベリーズ最大とも言われるカラコル遺跡もこの街を基点として出発する。

カラコルには紀元前から人々が住み始め、6世紀から8世紀に最盛期を迎えた。一時は、15万人もの人々で繁栄したと言う。現在のベリーズの人口が約30万人だから、いかに当時、ここが繁栄していたかを窺い知ることができる。カラコルは、グアテマラのティカルを破り征服したとも言われている。

カラコルとは、スペイン語でカタツムリの意味。しかし、マヤ語の解読がまだまだ研究段階ということもあり、マヤ語での名前は、まだはっきりとは判明していない。

この遺跡が最初に発見されたのは、1938年。しかし、熱帯雨林の中に孤立しているということが大きな難点で、1985年になるまで本格的な発掘作業はできなかった。

遺跡からは、200を超える人々の埋葬が発見されたり、マヤの文字が発掘されたりもしている。そして現在でもマヤ文字の解読及びこの遺跡についての研究が、セントラルフロリダ大学を中心に進められている。


●カラコルに見られるマヤ文字

現在では、この遺跡がベリーズ観光の人気スポットだ。しかし、基点となるサン・イグナシオ市からは公共の交通手段がなく、途中の道路も舗装されていないうえ標識もないので、ほとんどの観光客はツアーを利用して訪れている。

サン・イグナシオ市から南へ70キロ、ガタガタの道を車で揺られること2時間。遺跡のふもとに到着する。入場料の10ドル(600円)を払ったあと、高木がそびえるジャングルを通り抜け遺跡に向かう。

このジャングルは、観光客が歩きやすいように一通りの整備がされている。途中、野生のサルやトゥーカン(ベリーズの国鳥)などもたくさん見られ、それらの声がこだまする中をトレッキングしながら遺跡に向かう。また、樹齢500年とも言われるセイバの樹もそびえている。

ジャングルを通り抜けると、まず、広大な緑の広場とそこにそびえる神殿が現れる。カラコル遺跡で最大のピラミッド、カアナ(42メートル)も見られる。この壮大さから、マヤ古典期の都市国家において、カラコルがいかに大きな勢力を誇っていたかをうかがい知ることができる。

神殿の頂上に登ると、360度のパノラマが広がっている。西には隣国グアテマラが見渡せる。そんな景観に魅了されると、人々はそれぞれの思いにふけらずにはいられない。

この古代国家がどのように繁栄したのか、またどうして滅亡したのか、人々はどのようにこの神殿を造ったのか、そしてなぜ、水源地(川)から遠いこの地に集落を形成したのかなど、数世紀も前の人類がなしとげた偉大な功績、そして未だ明かされないミステリアスな歴史を想像してしまうのだ。

 

■参考情報

●Belize life*しらさ活動記録「カラコル遺跡ツアー」 2006/08/05
http://belize.blog61.fc2.com/blog-entry-111.html

●寺子屋 美ら地球(ちゅらぼし)「ベリーズ動物園特集」
http://www.chura-boshi.com/terakoya/photo/animal/belize_zoo/zoo.html

 


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