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元ストリッパーのブロガーが初脚本でオスカー受賞、ヌード流出もネタのうち?

(記事要約)2008/2/27、FOX NEWSより

 映画『JUNO/ジュノ』でアカデミー脚本賞を受賞したディアブロ・コディ(Diablo Cody)が元ストリッパーだったのは、誰もが知るところだ。26日付けでインターネットに流出した彼女のセクシーな写真数点は、新たに誕生したハリウッドの人気者を「トップレス姿」で印象付けた。

 コディはアカデミー賞授賞式に先立って1億円の高級ブランドのハイヒール(シューズデザイナーのスチュワート・ワイズマンが、“レトロ・ローズ”を制作)を提供されたが、「くだらない宣伝目的」と一時着用を拒否し騒ぎになったばかりである。

コディの写真がアップされたEGOTASTIC.COM(有名人のセクシー写真を集めたウェブサイト):
http://www.egotastic.com/entertainment/celebrities/diablo-cody/diablo-cody-nude-stripper-screenwriter-003292

MySpaceにおけるディアブロ・コディ本人のブログ:
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendID=301249153

映画『JUNO/ジュノ』の日本公式ウェブサイト:
http://microsites2.foxinternational.com/jp/juno/

 

(解説)

 ブロガーからオスカー受賞脚本家へ。しかも元ストリッパーというユニークな経歴。ハリウッドでは今年一番のシンデレラ・ガールとも言えるディアブロ・コディ(29歳、本名ブルック・ビュジー・ハント)が、またしても注目を集めている。

 ストリッパー時代の経験を綴ったブログ「PussyRanch」のあっけらかんとした語り口が人気を呼び、コディは24歳で自伝「Candy Girl(副題:ありそうもないストリッパーの一年)」を出版する。

 自伝の好評ぶりを足がかりに、マネージャーの奨めで今度は映画の脚本に挑戦。16歳の少女の思いがけない出産をめぐるコメディー作品『JUNO/ジュノ』を書きあげた結果、映画は大ヒットとなり、初の脚本がいきなりアカデミー賞を受賞する。

 通常ヌード写真が流出となれば、成功者がスキャンダルの標的に? 元カレの逆襲か?と勘ぐられるところ。しかしコディはその上をいくしたたかさを持っていた。

 コディ本人の26日付ブログには「私が自主的にインターネットに公表した」とある。彼女は同記事の中で「(人々にどう扱われようと)自分らしくあり続ける。そして、恥じることはない」ときっぱり宣言している。

コディ・26日ブログ記事「VIVA TRASH 」のリンク:
http://blog.myspace.com/index.cfm?fuseaction=blog.view&friendID=301249153&blogID=361805038


 ちなみに今回流出のヌード写真であるが、実際には肌の露出も少なく、シェービング・クリームをブラジャーに見立てたショットなどユーモアが効いたものも含んでいる。恥ずかしい過去を暴露する類の写真ではない。

 映画『JUNO/ジュノ』の脚本は実によくできている。主人公のお母さんが継母、新聞広告で生まれてくる子供の引き取り先を探す、受け入れ先の若夫婦が離婚の危機に・・・などなど、あるある話を巧みに織り込んで現代社会を鋭く浮き彫りにしている。コディの才能を感じずにはいられない。

 ブログにおける大胆不敵な発言もまた、彼女のキャラクターらしい。ヌード写真流出も立派なネタとして成立する。コディの人柄や作風は、今後日本でも若い女性の共感を集めるだろう。

 映画『JUNO/ジュノ』の日本公開は6月。大ヒットは間違いない。


【編集部ピックアップ関連情報】

○海から始まる!?  2008/02/27
 「注目! ディアブロ・コーディー!」
 ◆ディアブロ・コーディーの言葉から
 ・ストリップは私の皮膚を強くしてくれた。だが、ライターとして自分を
  さらけ出すことはずっと恐ろしいことだ。
  Stripping toughened my hide, but exposing myself as a writer has
  been a lot more brutal.

 ・私は、よく無能力者であるとか、社会不適合者であると言われた。確かに
  私は現実にうまく適合できない。そんな私にとってロサンゼルスは生きやすい街だ。
  I've been told that I'm incompetent, socially retarded, maladjusted.
  I still know that I couldn't function in reality. Los Angeles is a
  good place for me.
http://umikarahajimaru.at.webry.info/200802/article_13.html

○CinemaLeaf映画作品紹介 「JUNO/ジュノ」 2008
 誰も予想していなかった快進撃が始まる。ブロガー出身の新人脚本家
 ディアブロ・コディによる新鮮でリアリティあるセリフや、ヒロインが
 乗り移ったかのようなエレン・ペイジの熱演、『サンキュー・スモーキング』
 で見せたひねりのある笑いを継承するジェイソン・ライトマン監督の演出が
 三位一体となり、観客の口コミが大爆発。一挙に全米約2000館以上に拡大し、
 『アイ・アム・レジェンド』『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』
 などがひしめく激戦のクリスマスシーズンで、居並ぶ大作を蹴散らして着実に
 順位を上げ、最高位2位を獲得! わずか2カ月で興行収入が1億ドルを超える
 大ヒット作に成長したのだ。サウンドトラックもi-Tunesストア・アメリカで、
 レディオヘッドの新譜を押さえてダウンロード1位を獲得中、と、映画界でも
 音楽界でも『JUNO/ジュノ』旋風が吹き荒れている。
http://www.moon-leaf.biz/cinema/screen/200806Juno-movie.shtml

○沢木春成[詩線] 2008/02/27
 『ジュノ』脚本家ディアブロ・コディ、お前は一体何者だ?!
 この映画では妊娠したからといってボーイフレンドといがみ合ったり
 別れたりするシリアスな責任問題は生じないし、逆に手を取り合って、
 二人で生んで育てようといった安っぽい/嘘っぽい熱血な前向き性もない。
 ましてや金八先生みたいに熱く人生論を語る大人も現れないし、堕胎費用の
 カンパをつのるような妙に張りきり過ぎるクラスの友だちも登場しない。
http://halnarry.seesaa.net/article/87377413.html


○心のままに映画の風景 「第80回アカデミー賞」結果 2008/02/25
http://jdyk060911.blog93.fc2.com/blog-entry-244.html

 

 


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 今年の米国アカデミー賞で、ヴィジュアル的に最も目を引いたのは、主演女優賞を受賞したマリオン・コティ...