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世界規模のロックフェスティバルで日本人ヴィジュアル系バンド目当てに長蛇の列

(記事要約)

2ヶ月で、全米34都市においてツアーする、2008 Rockstar Taste Of Chaos(RTOC)」で、「Underneath」、「 D'espairs Ray(ディスパーズ・レイ)」がブレイクを見せた。行く先々で、同バンドの出演を楽しみに待つファン達により、長い行列ができた。とくにカリフォルニアのロングビーチアリーナでのライブにおいては、Jロックファンが同アーティストたちのライブ開演に、2時間待ち。

RTOCの企画者であり、またJロックの米国人気の仕掛人とも言えるケヴィン・リーマン氏は、「米国中のファン達は、日本人バンドが彼らの街を訪れることに感謝していることだろう。彼ら(Jロックバンド)のステージはすごくエネルギッシュで、またファンとの一体感は素晴らしいものだ。そしてこのようなステージングが近年のアメリカではなかなかみられなくなった。ライブ参加者にとって、このことは素晴らしい経験になるだろう」

この度リリースされたD'espairs Ray(www.despairsray.jp アクセスすると音がでます)の「Squall」とThe Underneath(www.underneath.jp) の「Gekkoh」は、すでにカナダのMuch Musicおよび、MTVのLatin Americaで流されることが決まり、これは米国だけでなく、中南米21カ国、3千5百万の潜在視聴者がいる。また米国内ではロサンゼルスのNotes From The Undergroundや、ニューヨークのVideo Hitsなどの地方局、さらにBlender.comやYahoo! Musicでのビデオ放映の効果も大きいだろう。

▼D'espairsRay Squall PV(YouTube映像 05:16)
http://youtube.com/watch?v=4eWWO7icQHY

▼the Underneath-“Gekkoh” (YouTube映像 03:42)
http://youtube.com/watch?v=E6YL20bsK44

PlugInMusic.com (4/29)ニュースより
http://www.pluginmusic.com/news/archive.php?id=2949

 

(解説)

3年前から開催されている、世界規模のロックフェスティバル「Rockstar Taste Of Chaos」(http://www.tasteofchaos.com/)。米国を皮切りに、オーストラリア、イギリス、フランス、日本、メキシコなどを複数のロックバンドが合同でツアーを行っている。

2008年の今年は2月下旬にデンバーではじまり、4月15日までに米国、カナダ内で43カ所でのライブが開催され、すでに追加公演も決定している。参加アーティストは、AVENGED SEVENFOLD, ATREYU, BULLET FOR MY VALENTINE, BLESS THE FALLの他、今年は米国内でのJ-Rock流行を象徴するかのように、3つの日本人バンド、「MUCC(ムック)」、「D'espairs Ray」、「THE UNDERNEATH」が参加することになった。

ところでこれらの<旋風>を引き起こしているキーマンが存在する。その人物はこのRTOCやVans WARPED TOURのプロデューサーであり、またX-JapanのYoshiki氏とともにJrock Revolutionイベントを昨年5月に大成功させた4 Fini, Incのディレクター、ケヴィン・リーマン氏である。

JrockまたはVisual-Kei(ヴィジュアル系)の人気を早くから追いかけ取材しているオンラインカルチャーメディアのLabel Networkの編集者、キャサリン・ガスペリニ氏は、はじめてJrockの特集を組むきっかけとなったのは、リーマン氏のアプローチによるものだったと発言している。現在リーマン氏は、まさにJrockのスポークスマンとして、様々なメディアの取材に登場している。

ところで前述のLabel Networkは、昨年5月に行なわれたJrock Revolutionイベントの取材の様子を、自身のサイトの他にYouTubeでも配信。特に下記のYouTubeを見てもらえれば分かるが、米国の子どもたちがどれほどJrock Revolutionというライブに熱狂していたかがうかがいしれる。

▼JRock Revolution Comes to America: Label Networks TV
http://www.youtube.com/watch?v=d1dj8w_KKHc
 (現在3万件以上のアクセスを記録)

http://www.labelnetworks.com/music/jrock_music_07.cfm


そして、続いて7月に同じくカリフォルニアのロングビーチで催されたAnime Expo(http://mediasabor.jp/2007/08/volanimeexpo2007.html) では、Yoshiki率いるスペシャルコラボバンド、S.K.I.N(http://www.yoshiki.net/jp/flv/skin.html アクセスすると音がでます) の初ライブに約2万人の観衆が熱狂した。

ガスペリニ氏は、筆者のインタビューに対して、インターネットがまさに日本の音楽と、アメリカ大陸の音楽ファンを結びつけたといってもいいと述べている。彼らはネットを通じて情報交換し、日本の音楽文化に魅せられ、そしてライブで熱狂するに至ったのだ。もともとあのKiss(http://www.kissonline.com/)を生み出した米国である。メイクを施したアーティスト達の熱いライブを繰り広げる日本人ロックバンドたちに魅了されないわけがない。

下記は、今シーズンRTOCツアーに参加しているD'espairs Ray が、インタビューに答えて米国のライブ観衆者たち、日本でのライブの違いなどについて語っている。

▼D'espairs Ray Interview From Taste Of Chaos Tour 2008: LNTV
http://www.youtube.com/watch?v=3J5EoSeaW50


昨年のJrockイベントの熱狂ぶりを見て、全国ツアーを行なうRTOCに、日本人バンドを参加させる決断をしたリーマン氏。彼の思惑通り、米国のロックファンは、すっかり日本人バンドマンたちの虜になったようだ。

 

【編集部ピックアップ関連情報】

○Dr.keiの研究室2-Contemplation of the Ego Emotion-
 「■D'espairsRay■BRILLIANT/Cocoon 待望のNew Maxi!」2008/05/04
 このバンド、本当に大好き。もう少し売れてもいいのに・・・と本当に
 思う。っていうか、デランジェやジキルやdie in criesやルナシーや
 黒夢やSILVER ROSEなどを聴いていた人には是非とも聴いてもらいたい
 バンド。多分イマドキのバンドで一番あの当時のポジパン--ダーク系の
 王道をいくバンドだと思う。
http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/f9012a4acb2c10b2f475b0409edb24a4


○BARKS ニュース 2008/01/08
 「アリス九號.、現地ファンのパワーに圧倒! ドイツ公演ライヴレポート」
 <J-ROCK INVATION>は、“EPISODE 1”と銘打たれているとおり、
 今回が第1回目の開催となるイベント。栄えある第一回目は、日本で
 注目を集めているヴィジュアル系アーティストが所属する「PS COMPANY」
 より、アリス九號.、Kagrra,、Kra、SuG、SCREWの5組のアーティスト
 が招聘された。
http://www.barks.jp/news/?id=1000037006


○ORICON STYLE   2007/09/19
 「Gackt、ついに世界進出!18カ国でリリース決定」
 リリース展開に加えiTunes Music Storeでの楽曲配信(世界全22カ国。
 日本ではスタート済)。カタログの全曲(201曲)を配信するのは
 日本人アーティストでは初だという。
http://contents.oricon.co.jp/news/music/48102/


○イタリア人は日本のアイドルが好きっ 2007/06/04
 「新しきを知り古きを知る / エピソード135: 清春 DVDをご購入の方
  (ドイツ/女性/20代前半)の場合」
 ドイツには日本のアーティストだけが所属しているレーベルがある
 くらい、J-ROCKは盛り上がっています。特に有名なのは、ムック
  (4月にライヴに行きました)、Dir en grey、ガゼット、
 メリーなどでしょう。
http://worldidol.jugem.jp/?eid=242

 

 

 


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