ブログが客を毎日連れてくる「炭火焼ホルモン・ぐぅ」の奇跡
ブロガー/ライター
東京駅そばに炭火焼ホルモン「ぐぅ」という店があります。この小さいお店のことを知ったのは、2007年3月のことです。
それは、私も所属している「クチコミマーケティングのパイオニア、ONEDARI BOYS」というブロガー集団で、結成1周年の飲み会を企画したことがきっかけでした。
リンク: ONEDARI BOYS(クチコミマーケティングのパイオニア・おねだりボーイズ!):
東京駅そばの炭火焼ホルモン「ぐぅ」に1周年記念飲み会をONEDARIしました。
メールを送ってくれたのは、このホルモン店の内装を手がけられた建築デザイナーの方。以前からONEDARI BOYSのサイトはチェックされていたようで、今回「ホルモン食いにきませんか?」というお誘いをいただいたのです。
ONEDARI BOYSメンバーはあまりなにも考えずに「ホルモン楽しみだ」ぐらいの気持ちでお店にお邪魔しました。しかし、そこには想像以上のうまいホルモンが待っていたのです。
リンク先に各メンバーのホルモン体験エントリーが掲載されていますが、ここではその中でも動画で報告したwebdogのエントリーを紹介しておきます。
リンク: 東京駅の八重洲口そばホルモン焼き肉「ぐぅ」 -webdog
体験の感動が大きいと自然とブロガーが書くエントリーにも力が入ります。そして、それがブログのエントリーを通じて、読者に伝わっていきました。
その証拠にONEDARI BOYSメンバーが1ヶ月後(2007年4月)に「ぐぅ」にお邪魔したところ、店長から「ブログを見たとお客さんがどんどん来ている」という話を聞いたのです。
リンク: ONEDARI BOYS(クチコミマーケティングのパイオニア・おねだりボーイズ!):
「ぐぅ」でクチコミが起きたらしい
またヤバイくらいに美味しかったのですが、さらに嬉しかったのはONEDARI BOYSを見てお店を訪れている人がいるということです。店長さんのインタビュー動画です!
さらに同じ月。ブログからの客の流入はますます加速していきます。
リンク: [N] またもや「ぐぅ」でホルモン食べたよ(東京駅)
ホルモンマイスターの店長によると、最近は毎日一組は「ONEDARI BOYS」を見てきたというお客さんがいるのだそうです。嬉しいですね。
「ブログで見た」で「ぐぅ」をみたすべてのお客さんが、わざわざお店にそのことを告げてくれるわけではないことは容易に想像できます。それを考えるとここは「毎日一組以上」のお客さんをブログがリアルの店舗に集客していることになります。
ここで、強調しておきますが、「ぐぅ」は決して大きい店ではありません。20人も入れば満席になってしまうお店です。その店舗へのこの集客インパクトは小さくありません。
そして、驚くべきことに「ぐぅ」とブログの関係は、この先まだまだ延々と続くのです。
さらに半年後の2007年10月。
リンク: [N] 東京駅でホルモン「ぐぅ」第二夜
週末に限らずエブリデイ予約が取りにくくなっているそうですので、ぜひ予約の電話をしてから訪問してください。
リンク: [N] 東京八重洲のホルモン「ぐぅ」にまた行ってきた!
そして、2008年の5月。ついに「ぐぅ」は超人気店となってしまいました。
数坪の小さい店内はいつも満員。もはや10日くらい前から予約しないと、入れなくなってしまったのです!
そして、「ぐぅ」の店長もそのブログでの反応をしっかり把握しています。
最近、ぐうのことをブログで紹介してくれているお客様が増えているみたいです。 本当に感謝、感激、雨、あられでございます。
ここまで多くのブログでの反応があると、当然の結果検索でも上位に表示されるようになります。これは当然の流れです。
リンク: NOIZE ADDICT | 東京駅・八重洲 炭火焼肉ホルモン 『ぐう』
ホルモン焼きには目がない私ですが、検索エンジンで「東京 ホルモン」で上位に出てきて、色々調べたところなかなか良さげな店だったので行ってみることにしました。
この「ぐぅ」で起きているクチコミの事例から学べることが2つあります。
・いいコンテンツがまず大事だということ
・結果を焦らず、長い目で見るということ
そして、これは店舗だとか、商品だとかの区別なしにネットマーケティングでは等しく起こりえることだと考えるべきでしょう。
なぜなら、ネット上で回遊するのは、店舗でも商品でもなく、それを受けた人の言葉という情報だからです。
【編集部ピックアップ関連情報】
○IDEA*IDEA 2008/05/14
【書評】 WORD of MOUTH MARKETING (クチコミマーケティング)
クチコミマーケティングの4つの効果
上司を説得する際にはこのような要素を持ち出しましょう、という主張。
▼顧客獲得コストの削減
▼プロモーションコストの削減(というか無料化)
▼今行っているクチコミ以外の広告の効果をさらに高めてくれる
▼営業マンの効率化(良いクチコミが起こると成約をとりやすくなるため)
○メディア・パブ 2008/04/07
「リアルの友人とバーチャルのブロガー,どちらの評価をアテにする?」
Pollaraが実施した別の調査(1,800人の大人が回答)では,大半の人が
ブログとかSNS,コミュニティーフォーラムを介して,製品やサービス
などの情報を共有しているとのことである。特に18から34歳の若い回答者の
57%は,ソーシャルメディアにおける意見の共有が重要だと見ている。
若い人には,やっぱりネットバーチャルは欠かせない。
○ITmedia アンカーデスク 2007/06/25
「売れるためのキーワードはコミュニケーション」
おとりよせネット、ビリーズブートキャンプ、Wii。ジャンルはまったく
違いますがこの3つの人気商品/サービスには、コミュニケーションが
重要な役割を果たしているという共通点があるのではないかと思います。
○広告β 「口コミの原則」 2007/06/02
何事にも閾値はある。そこに至らなければ、意味がないという数字だ。
「頭のいい人が成功しない理由」という本に、閾値の話があった。
だれもが中途半端にやめてしまう。それでは足りない。閾値を越えない。
閾値を越えない限り、やっても意味はないのだと。
○アンカテ(Uncategorizable Blog) 2007/06/25
「みんな力 - ウェブを味方にする技術」書評
この本は、簡単に言えば「炎上しないように企業がネットでモノを売るには
どうしたらいいか」という本である。ただそれだけの本なのだが、ただ
それだけのことをきちんと書くのはけっこう深い思索が必要である。単に、
表面的な情報や浅薄なノウハウをかき集めている本なんか見てたら、
それこそまっさきに炎上する。筋が通った本を読むべきである。
○CNET 2008/01/28
「ネットクチコミは飲食店選びの必須情報に--利用者の約9割が書き込みを信頼」
初めて利用する飲食店を選ぶ際にクチコミ情報を参考にするかに
ついて聞いたところ、「参考にしたことがある」が81.3%と大半を
占めた。そのクチコミの情報源のうち、「人から直接聞いた情報」
が72.5%と最も多かったが、「インターネットサイト」が70.6%と
次いでおり、従来の人から人へのリアルなクチコミとネットから
間接的に得たクチコミが、ほぼ同じように活用されていることが
わかった。
○CNET 2007/06/27
「ケータイクチコミの主役は10代女性--IMJモバイル調べ」
クチコミの影響が最も高い商品・サービスは「映画・音楽(CD・DVDを
含む)」(75%)、「パソコン・パソコン周辺機器・ソフト」(70%)、
「飲食店情報」(67%)の順だった。
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