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テレビ局RTLが、ドイツテレコム子会社と携帯コンテンツビジネス開始

<記事概要>

 ドイツの携帯電話を利用する若者の中で人気があるのは、SMS(ショートメッセージサービス)を利用した着メロやソフトのダウンロードだ。ダウンロードしたい音楽の番号を、ショートメールの本文に書き込み、有料電話番号に送信すると、好きな着メロがダウンロードできる仕組みとなっている。このほか同じ要領で、友達の携帯番号を入力すると、その人物の居場所を追跡できるスパイ系のソフトがダウンロードできるものも近頃人気だ。

 他方、こうした有料電話番号を使ってのソフトや着メロのダウンロードは、月々の電話料金が気になって利用しない携帯電話所有者も少なくない。こうした問題を解決しようと、ドイツのテレビ局RTLが、ドイツテレコム子会社コングスターとタイアップし、携帯電話サービスを開始した。

メディアマガジンDWDL(2008年8月15日)
http://dwdl.de/article/story_17238,00.html

 

<解説>

 ドイツでは、携帯電話でネットを利用したり、メールをしている若者の姿が、日本に比べるとかなり少ない。また携帯サービスでの決定的な違いは、日本ではメールを送信するのに比べ、ドイツではSMS(ショートメッセージサービス)を利用することだ。つまり、送り先アドレスは@がついたメールアドレスではなく、相手の携帯番号であり、文字数も比較的少ないショートメッセージ。

 こうしたSMSを使って、さまざまなサービスをダウンロードしている若者の利用コンテンツの大半は、着メロ、ゲームなどのソフト、そして待ち受け画面である。ただし、料金が気になることから、携帯サービスを利用しない人も少なくなく、携帯でネットサーフィンをしている若者の数は、日本に比してドイツではかなり少ない。

 そこで、こうした問題を解消するため、ドイツのテレビ局RTL社は、ドイツテレコムの子会社であるコングスターとタイアップし、プリペイドカードの販売をスタートした。同プリペイドでは、安い通話料で電話ができるほか、同TV局のポータルを無料利用することができる。RTLポータルサイトでは、同局が放映するスポーツ番組や天気予報、ドラマの予告を見ることができ、テレビ局にとっては良い宣伝になると同時に、TV好きな利用者にとってもおいしいサービスと言える。

 また、そのほかにもゲームや壁紙、音楽のダウンロードが可能なため、かなりサービスの幅は広い。ドイツの人気月刊誌ビルトが最初にスタートしたこれらメディアのプリペイドカード販売は、今回のRTL社の登場でますます白熱化しそうだ。

 

 

 


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