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生活に入り込んだiPhoneのコンテンツ

「iPhone楽しいですね」という書き出しで今年の夏は何回文章を書き始めたかわかりません。さすがに購入直後の熱狂的な使い方は落ち着いてきたものの、iPhoneは、やはり私の生活の一部にどっぷり入り込んでしまいました。

まずは、その生活に入り込んだiPhoneのコンテンツを紹介しましょう。


▼一般ニュース:Yahoo!Japan

PCでは、ニュースはいろいろなところを見ていたのですが、iPhoneでは、ほぼYahoo!Japan固定になりました。理由は最新ニュースのトピックスを一気に見ることができるからです。
それが下の画面のいちばん下に流れるニュース一覧です。



このスクリーンショットではわかりませんが、実際の画面ではニュースは左から右にひとつひとつのトピックスのタイトルが横にスクロールしていきます。気になるタイトルが流れてしまってもタップすれば、元に戻すことができます。そして、ホントに気になるニュースだけを新しいページを開いてみればいいのです。これが移動中のニュースの閲覧にはちょうどいいのです。さすが、ソフトバンクグループとして、しっかりiPhoneに対応しているのはお見事というしかありません。


▼ネット系ニュース:ネタフル

ブロガーとしては、ネット系ニュースも欠かせません。ここは数あるニュース系のブログの中でもいち早くiPhoneに対応したネタフルです。



ネット系ニュースは、どうしても一般トピックスよりも、ニッチなトピックスなので、タイトルが長めになります。こういう長めのタイトルには、ネタフルのような縦長の一覧表の様なレイアウトが最適です。
ネタフルでも、気になったタイトルを気になった順番に見ていくことができます(まあ、結局ほとんど全部見ちゃうんですが)。


▼SNS

Facebook
日本での普及は、まだまだのFacebook。ところがiPhoneアプリケーションでは、既に100万ユーザーを獲得しています(リンク:http://jp.techcrunch.com/archives/20080725facebooks-iphone-app-has-1-million-users/)。
これには、とても単純明快な理由があって「外で使う分には、FacebookのiPhoneアプリはWeb版よりも使いやすい」のです。



外で使うことを考えて、Web版のFacebookよりも、iPhoneアプリ版は機能が制限されています。でも、外で使うには充分な機能が実装されています。そして、機能を制限したことで、使いやすさは向上しているのです。

日々こういった形でiPhoneからWebを使ってきて、はっきりわかったことがあります。

普段、われわれはPCとブラウザーという組み合わせでWebを利用しています。様々な技術のおかげで、ひと昔前と比較すると考えられないぐらいの表現がされています。しかし、iPhoneというインターフェイスで、外で優れたWebサイトを利用していると、まだまだわれわれはHTMLとブラウザーという大きな制約に縛られていることに気づかされるのです。

しかし、これはHTMLとブラウザーという制約から自由になれば、Webにはまだまだ無限の可能性があるということも同時に意味しています。

そのひとつのサンプルが『デザイン物産展ニッポン』のWebサイトです。なお、このWebサイトはiPod touch /iPhone専用コンテンツとして用意されています。PCからはアクセスできません。

・展覧会『デザイン物産展ニッポン』 http://www.designbussan.jp/



このWebサイトは展覧会を補完するガイダンスコンテンツとして用意されています。つまり、展覧会の会場内で見ることも、その目的となっています。

例えば、京都府をサンプルとして見てみましょう。



左上のヘッドフォンのアイコンをタップすると、京都府の紹介ムービーが県章とともにスタートします。



このムービーがなんとiPhoneにジャストなサイズで最適化されています。

このコンテンツであれば、充分に展示品を邪魔せずにガイドできるでしょう。またWebサイトとしてコンテンツを準備したことで、会場の外でもガイドとしての別の価値を持つことになります。『デザイン物産展ニッポン』は日本各地から展示品を集めています。いつかその展示品の現地に行ったときに、Webサイトを再度確認することができるわけです。

そういえば、私は展覧会で、よく設置されている音声ガイドというものを利用したことがありません。それはもう音声ガイドのコンテンツとしてのクオリティとかそういう問題ではありません。なぜ利用しないのかと言えば、それはインターフェイスの問題です。

美術館にくるということは、見る側としては普段よりも感性のメーターを振り切った状態で来ているわけです。その状態で私は旧態依然としたPOS端末みたいなものを手にして展覧を回ることにどうしても耐えられないのです。

iPhoneという優れたインターフェイスとそれに最適化されたコンテンツ。その組み合わせであれば、展覧会の会場の中でも外でも利用するでしょう。

また、優れた展覧会というのは、会場内だけではなく、外でも何度もその経験を繰り返し味わいたくなるものです。そういった意味でも、『デザイン物産展ニッポン』の取り組みはすばらしいものと言えるでしょう。

コンテンツとインターフェイスの組み合わせ次第で、まだまだネットには大きな可能性があるとWebとiPhoneの組み合わせは教えてくれるのです。


【デザイン物産展ニッポンの関連リンク】

○ITmedia エンタープライズ 2008/08/29
 「iPhoneを利用した展示会ガイダンス――老舗百貨店 松屋が採用」
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0808/29/news068.html

○nobilog2 「iPhoneによるイベントガイドのモデルケース」 2008/08/31
 これは今後、世界で開催されるさまざまなイベントが手本とすべきガイド
 なんじゃないだろうか
http://nobi.cocolog-nifty.com/nobilog2/2008/08/iphone_64fc.html


【編集部ピックアップ関連情報】

○MACお宝鑑定団 blog 2008/08/28
 iPhoneライフ「iPhoneアプリランキング」をオープン
 iPhoneライフが、日本で初めて、動画と連動させた「iPhoneアプリランキング」
 サイトをオープンしたと発表しています。
http://www.macotakara.jp/blog/index.php?ID=928


○CNET  2008/07/15
 ちょっと変わった「iPhone」向けアプリケーション10種
http://japan.cnet.com/mobile/story/0,3800078151,20377164,00.htm

 

 


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iPhoneのコンテンツの中に生活に入り込んだものはあったか? 2008年09月14日 11:01
先月に引き続き、またiPhoneのことをメディアサボールの連載に書いています。 ...