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その名も「未来のドイチェ・バンク」、ベルリン首都にある噂の支店

2005年9月、首都ベルリンのフリードリッヒ通りにオープンしたドイチェ・バンクの支店は、これからの実験的な銀行のあり方を我々に提示している。

その名も「未来のドイチェ・バンク」という同投資ファイナンスセンターは、敷地1200平方メートルも有り、飲食サービスのほか、トレンドショップや、キッズコーナー、そしてギャラリーが併設されており、開店時間も一般支店より長い月曜日から土曜日の10時から20時までとなっている。同支店のコンセプトは、ファイナンスに係わる専門的な情報提供が、ドライな場所で行われるのではなく、お客様にも楽しんでいただける場で行われるということだ。

担当係員との話も、従来のように四角四面に分けられた事務机ではなく、大きなソファとテーブルがある広々とした空間で進められ、ゆったりラフに寛げるのが特徴。またテーマ別にテーブルが分けられているため、漠然と一列に並んでいた従来の方式に比べて、待ち時間を削減できるのも長所だ。このラウンジコーナーには小さなカフェまで設置されており、銀行に用のない人もお茶を飲めるようになっているほか、銀行という堅苦しいイメージを取壊し、親しみやすい空間作りを心がけている。

勿論プライベートな話し合いになるときは、個別の部屋に移ることも可能。つまり様々なレベルのコミュニケーションを可能にするスペースが常に準備されており、お客様に合わせた対応もこれで可能になるというわけだ。現代的な家族連れ、初めて口座を開く若い人、初老のお客様など、各人に合ったインテリアが用意された空間を提供できるのがこの「未来のドイチェ・バンク」の強みと言えるだろう。

その他200人までの会議を開ける場所もあり、折りたたみ式のテーブルは参加者の数にあわせて調節可能なほか、必要なテクニカル設備もある。そして実際こうしたコミュニケーションが重点となる支店のあり方を実現するため、同会議室では毎週催しが行われている。

また併設ギャラリーで展示されているアート作品は、ショーウィンドウにも飾られ、外からだと銀行とは思えない趣。その上子供を最長2時間まで預かってくれるコーナーもあるので子供連れでもゆっくり話をすることが出来る。

こうした多目的空間と銀行とのコンビネーションはこのドイチェ・バンクだけではないが、メディアで最も注目を浴びたのは同支店であり、銀行生き残り作戦が激化する中、新しい戦略として注目すべきではないだろうか。

▼未来のドイチェ・バンク
http://www.q110.de/tour/tour_java.html?plan=1

 


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