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高校生社長成功の秘密「スウィートカンパニー」


SweetCompany 社長 ヴァレンティン・ヴェッセルス氏 

ヴァレンティン・ヴェッセルス社長は18才の高校生。一人で会社を16歳で立ち上げ、キャンディーやスウィーツを作っている小さな工場の社長だ。家族や友達の手を借りて、ここまで上り詰めた若社長の成功の鍵は、キャンディーやスウィーツを、企業の広告商品のために製造しているところにある。

例えば、婦人科医療団体のために女性の胸の形をしたキャンディーや顧客である企業のロゴを型どったキャンディーを製造しているのだ。常に各企業のイメージを伝えられる製品作りを心がけており、会社のイメージに合う味や色などの観点から製品を改良していく。なんとヴェッセルス氏は、既にイタリアやスペインにも顧客を持ち、企業の広告用だけでなく、市長選挙活動のためのキャンディーも製造したそうだ。

現在高校卒業試験を控えている同社長はあまり時間がないため、毎月2から3回の製造にとどめている。普通なら友達と出かけたり、遊び愉しむ年頃であるが、空いた時間を見つけては、金曜日夜にキャンディーをひたすら作り、2時間に5キロのスウィーツを完成させる。スウィーツ作りにはまったのは12歳のときにおじいさんと一緒にクリームキャンディーをつくったのが始まり。家のキッチンでフライパンを使って作ったのが今となっては小さいながらも製造所に発展したのだからすごい。

勿論作るキャンディーの売りは、単にその味にあるだけではない。なんと青少年研究賞では、赤キャベツの色素から作ったキャンディー「食べられるPHインジケーター」を発表し受賞。つまり赤キャベツの色素が、酸性、アルカリ性に反応して色を変えることを利用したこのキャンディーは、一緒に口にした液体のPHを計ることができるという変り種である。ヴェッセルス氏は、赤キャベツから色素を取り、それを濃縮、さらに食紅として使用できるまでの過程を、自ら科学的研究を重ねて成功させたのだ。

ベルリンでは毎年「学術ロングナイト」という大イベントがあり、夜中まで様々な研究所や学術施設が公開されるのだが、このイベントでも「PHインジケーターキャンディー」を販売。途中で売り切れてしまったため、飛んで家に帰り、家族と一緒にできあがっていた同キャンディーを包装して再出荷したという。しかも粋なことに、そこでの売上は全てスリランカの子供たちに寄付したと言うのだから大人顔負けだ。高校卒業後は、大学に進み、産業エンジニアか化学を専攻。さらに面白いキャンディー作りに力を入れていきたいそうだ。

スウィートカンパニーHP
http://www.sweetcompany.de

 

 


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