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アースデイ東京2007「LOVE みんな、地球でつながっている。」

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『地球からあたえつづけられる愛に応えるのは、人の愛。 “地球のことを考えて行動する日” アースデイ』

2007年4月21日(土)と22日(日)に代々木公園をメイン会場として渋谷、原宿、代官山、お台場ほかで「アースデイ東京2007」のイベントが開催されます。2日間で10万人以上の参加者数を予定する日本最大級の環境フェスティバル。

1960年代、農薬や殺虫剤などの化学物質の過剰な使用が自然の生態系を破壊することを論証したレイチェル・カーソン著の「沈黙の春」がじわじわと浸透し、環境問題に人々の関心が集まり始めました。

そのような背景において、1970年にアメリカの大学生 デニス・ヘイズから世界に呼びかけられてスタートしたのが「アースデイ(地球の日・4月22日)」のはじまりです。

活動は、地球規模の問題(例えば、環境、貧困、戦争、災害、病気など)から、身近な環境や暮らしの問題(例えば、福祉、安全、子育て、バリアフリー、まちづくりなど)に至るまで、幅広い社会的課題をテーマに活動する多様な人々が集う特別な日として、世界中に広がっています。

日本でも、1990年に第一回のアースデイが行われたのを出発点として、各地でアースデイのイベントが行われています。 「アースデイ東京」は、アースデイをテーマにイベントや活動を行う団体や個人が「実行委員」となって集まり、「実行委員会形式」で運営されています。

そこに集まる実行委員がみんなで智恵と力を出し合って作り上げていく“手づくり”のイベントです。

今回の核となるテーマは「エネルギー」と「食」。 多数の出展企画に加え、コンサートや渋谷のクラブ13箇所を借り切って行われる回遊型ナイトフェスなども開催されます。

普段、環境問題などに思いを寄せることがない方も、年に1回くらい、このようなイベントに参加して、身近なテーマとして、感じ取る機会があってもいいのではないでしょうか。 もちろん、お祭りとして楽しむことも忘れずに。

【主催】アースデイ東京2007実行委員会東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7 ドルミ御苑801号
TEL: 03-5312-5587http://www.earthday-tokyo.org

●メイン会場:代々木公園 東京都渋谷区代々木神園町・神南二丁目

─(レイチェル・カーソン1962年出版「沈黙の春」より要約) “アメリカの田舎のある町、そこは生命のあるものは自然と一つだった。豊かな田畑、果樹園が広がり、みどりの平野には春霞がたなびき、秋には燃えるような紅葉があやを成す。

森から狐の声が聞こえ、鹿が野を音もなく駆けて行く。 ところが、あるときどういう呪いを受けたのか暗い影が忍び寄った。若鶏も牛も羊も病気で死んだ。そのうち、突然死ぬ人も出てきた。原因はわからない。

大人だけでなく、子供も元気よく遊んでいたのに急に気分が悪くなって2から3時間後には冷たくなってしまった。春がきても自然は黙りこくっている。小鳥も歌わず、ミツバチの羽音も聞こえない。 ひさしの樋の中や屋根板の隙間から、白い細かい粉が覗いていた。

何週間前の事だったか、この白い粉が雪のように、屋根や庭や野原や小川に降り注いだ。 病める世界・・・新しい生命の誕生を告げる声ももはや聞かれない。魔法にかけられたのでも、敵に襲われたのでもない。全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ。

現実にこのとおりの町があるわけではない。だが多かれ少なかれ似たような事はアメリカでも、他の国でも起こっている。恐ろしい妖怪が頭上を通り過ぎていったのに気づいた人はほとんど誰もいない。そんなのは、空想の物語さ、とみんな言うかもしれない。

だが、これらの禍がいつ現実のものとなって、私達に襲いかかるか・・・思い知らされる日がくるだろう。”─(以上、レイチェル・カーソン「沈黙の春」より)

「沈黙の春」は、科学的な調査研究をもとに、DDTやBHCをはじめとする有機塩素系殺虫剤や農薬などの化学物質による環境汚染をはじめて本格的に取り上げ、野生生物や自然生態系への影響、人間の体内での濃縮、次世代に与える影響にまで警鐘を鳴らした環境問題の先駆といわれる書です。

40年以上前に「明日の為の寓話」として警告された状況と、あまりにも似た現実に直面すると戦慄を覚えます。 グローバル資本主義が深化する世界において、“企業”は、ますます社会に大きな影響力を及ぼす存在になっています。

大規模化する企業が、利益と効率だけの論理で突き進んでいくとき、おうおうにして環境や人々の健康に対する配慮を無視した暴走となってしまいがちです。そこに所属する社員個人の良心など無力なのかもしれません。

しかし、環境に関する様々なイベントや映画での反応を見る限り、若い世代含め、一人一人は、確実に「環境」問題の深刻さを認識しつつあるといえます。そして、モラルなき企業への嫌悪感は日に日に増しているのです。

その意味で、一般の方々より、むしろ、企業の経営層や法律上の企業所有者とされる株主こそ、あらためて、「サスティナビリティ」という言葉の重みを認識していただきたいと考えます。 持続可能な発展のためには、企業は経済的利益の追求だけではなく、環境との調和や、社会性への配慮が不可欠だという観点を共有しなければなりません。


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