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シーナ&ロケッツがデビュー30周年 8年ぶり「JAPANIC」をリリース

 レッド・ツェッペリン、ポリスなど、海外のビッグネーム・アーティスト再結成が大きな話題となった。再結成ではないがAC/DCもニューリリースが予定されているらしい。本ウェブサイトでもこれらの記事をご執筆されている方がいて、興味深く拝見した。日本では、X JAPAN再結成─アジア・ツアーが話題となっているが、再結成ではなく、走り続けてきたレジェンド・バンドもいる。

 SHEENA&THE ROKKETS(シーナ&ロケッツ)。今年デビュー30周年を迎え、8年ぶりのオリジナルアルバム「JAPANIC(ジャパニック)」をリリースする。日本のロッカーたちから最もリスペクトを受けているだろうロックンロール・キング鮎川(誠)さんは今年還暦を迎える。Living Legendという表現があるが、日本のミュージシャンでその言葉が最も相応しいお一人ではないかと思う。



 自分がハナタレ小僧だったころ、テレビの歌番組ではじめてシーナ&ロケッツを見て、知った。「夜のヒットスタジオ」だったと記憶しているが、他の出演者たちとは全く違うオーラを放っていたことを今も覚えている。当時はYMOが世界的な評価を受け出したころで、テクノポップというサウンドが生まれた時代。その日、演奏された曲は細野晴臣と高橋幸宏プロデュースによる大ヒットナンバー「YOU MAY DREAM」。

 そして今回リリースされる「JAPANIC」。作詞陣には「めんたいロック」と呼ばれた博多ビートを共に創り上げ、ムーヴメントを起こしたSONHOUSE時代からの盟友 柴山俊之、そしてクリス・モスデル、山名昇、“パブロック・キング”ウィルコ・ジョンソン、高橋ユキヒロという豪華顔ぶれが30周年を祝って書き下ろしている。

 また、Ramones/What’s Wonderful World、Sid Vicious/My Way、Chack Berry/Johnny B.Good、細野晴臣(Pom Pom蒸気)などカバーも収録されており、オリジナルもさることながら、シーナ&ロケッツならではのバージョンも聴き応え充分。

 昨年、COMMEdesGARCONS(コムデギャルソン)本店で関係者を招いてのパーティが行われたのだが、その際にCOMMEdesGARCONSを身に纏ったシーナさんと鮎川さんがステージに登場し、My Wayを披露。パリで行われた同ブランドのパーティでもSid ViciousのMy Wayが流れたらしく、トーキョーではシーナさんと鮎川さんが演奏するという演出を手がけたのは演出家の若槻さんだったそうだ。本当に良い演出でした。その後のステージでもこの曲を聴く機会があり、評判を呼んでの収録になったかと思う。

 シーナ&ロケッツの場合、単なるカバーではなく、自分たちのモノとなっているあたりはお聴きいただければ納得いただけるかと。巷に溢れるカバーアルバムとは別モノですから。そこには30年に渡る「ロックンロール」「ロッキンブルース」という不変のスピリッツが存在し、その存在、作品、ステージに影響を受けた3世代の中から、今のシーンをリードするアーティストたちが生まれてきている。

 自分はちっともシーンの役になんて立ってはいないが、影響を受けた、受け続けているひとりであり、この誇れるバンドを若い世代に伝えていきたい。

 


【編集部ピックアップ関連情報】

○MediaSabor  2007/10/08
 「Bluesville Shibuya/Sheena&鮎川誠&山名昇&本根誠」
http://mediasabor.jp/2007/10/bluesville_shibuyasheena.html


○take38のROCKブログ 「鮎川誠の言葉」2007/06/08
 ロックンロールバンドが戦略やら方法論やらをふりかざしたら、そりゃ
 一時代にはピントがあうかもしれんが、それはワンジェネレーションで
 終わると思う。ロックバンドは常に音を出したいちゅう欲求がある。
 もうワンステージ、もうワンステージやりたいちゅう気持ち、ちょっと
 抽象的やけど、“やるき”が全てであって、策略とか戦略とかとは
 まったく縁のない純粋な世界やと思う。バンドの世界ちゅうのは。
http://take38.blog.so-net.ne.jp/2007-06-08


○ROCK & CINEMA DAYS
 「サンハウス・早すぎたジャパニーズ・ロック」2008/01/15
 サンハウスは解散までに3枚のアルバムを出してます。
 「有頂天」「仁輪加」「ドライブ」
 「有頂天」は、「ロックンロールの真っ最中」や「レモンティ」
 「スーツケースブルース」など、サンハウス!っていう感じのロックな
 ナンバーぎっしりで、しばらく毎日通勤時に聴いてました。
 ウォークマン(笑)で。
http://blogs.yahoo.co.jp/lady_stardust60s/30717754.html


○ロックオヤジの気まぐれなひとりごと
 「めんたいロックの元祖」 2007/07/29
 77年に解散してしまうが、彼らに影響を受けたバンドは数多く、
 ARBやTHE MODS、THE ROOSTERS といったビートバンドがそうである。
http://blog.livedoor.jp/stratocaster1962/archives/50997228.html


○KRAZY KOOL BLOG (西麻布の社長見習による零細企業四苦八苦ログ)
 「還暦男のRockin'Bluesダマシイ」 2008/02/04
http://blog.livedoor.jp/i_l_rnr/archives/51317108.html


○行雲流水的くっぞこ「風音(KAZAOTO)vol.1」2007/11/19
 最後はサンハウス!ドラムが鬼平さんじゃなくて、浦田賢一さん。
 菊・鮎川誠・浦田賢一・奈良敏博各氏の4人サンハウスでした。
 アタマが、”キング・スネーク・ブルース”。菊さん、間奏では、
 マイクスタンドを股間に当ててシコシコしごく、例のパフォーマンス
 やっておられて、オゥゥゥ!と会場中盛り上がってました(笑)。
http://ameblo.jp/kuzzoko/entry-10056134246.html


○ブラジル・サンパウロから世界へ、そして渋谷
 「ブラジル・サンパウロのFAAP その1 ROCKERS」2007/06/29
 「ROCKERS]といって、Bob Gruenという著名なカメラマンが、
 40年間に渡って撮り溜めたロックスターの写真展である。古くは、
 チャックベリーやエルビス・プレスリー。主に70年代や80年代に撮影
 されたものが多い。キッス、クィーン、ボブ・ディラン、デビット・ボウイ、
 エルトン・ジョン、スージー・クアトロ、エルビス・コステロ等々スターの
 プライベートな顔が並んでいる。発見して驚いたのだが、シーナ&ロケッツ
 の鮎川誠氏とその妻シーナ女史そして3人の娘さんの写真があった。
http://sao-paulo.cocolog-nifty.com/top/2007/06/post_a146.html


○子育てロック 2007/06/26
 『ROCK DAD』Vol.2で語られたシーナ&ロケッツ・鮎川一家の家族愛 
 さて、僕がシーナ&ロケッツが気になったのは去年初め、このバンドの
 旧譜が紙ジャケ化された頃のこと。鮎川誠さんが何かのインタビューで
 子どもがいる中でバンドを結成したという話をしていてちょっと
 ビックリしたからです。
http://blog.oricon.co.jp/koso-rock/archive/113/0


○フォークでロックでパンクな主夫
 「'60sロック自伝/鮎川 誠」 2006/08/01
 小学生から中学生・高校生・大学生という時期にリアルタイムで
 '60sロックを体験している鮎川さん。ビートルズもストーンズも
 登場から知ってる。
http://book-cd-maro.cocolog-nifty.com/maro/2006/08/60s__914e.html


○プレイリストから、新たな音楽を発見する![MUSICSHELF]
 「めがね野郎のロック」 selected by鮎川誠
http://musicshelf.jp/playlist/552879

 


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