Entry

新時代のスノーボード・ハウツーCD-ROM

(記事要約)
2007年2月9日にアップデートされたTrans World Businessのコラムから。

1月22日からラスベガスで行われた、SIA(SnowSports Industry America).07 SnowSports Trade Showの来場者は、昨年から3%増の17,332人だった。

SIA Showは、全米最大のスノー関連ビジネスのトレードショーで、スキーおよびスノーボード業界の95%にあたる商品やブランドが出展した。

中でもスノーボードとアクションスポーツ関連のベンチャービジネスの為に、SIAが初めて設置した「the YARD」セクションは、来場者の注目を集め、大成功に終った。

http://www.twsbiz.com/twbiz/columns/article/0,21214,1587993,00.html


(解説)

レジャー&旅行業界に該当する雪山関連のビジネスは、日本ではバブル崩壊以降あまり良い噂を聞かない。ここ米国でも同様で、イニシャルコスト、ランニングコストともにかかるレジャースポーツは、毎シーズン気候や景気の動向に左右されやすく、アップダウンが続いている。

そんな中、今回米国スノー関連業界の中心にあるSIAが、スノー関連のベンチャービジネスのためにトレードショーで設置したセクション「the YARD」の成功は、業界の未来を左右するといっても過言ではない。

筆者が取材をして注目したのは、コロラドのスノーボーダーが開発した”Learn To Freeride”(http://www.learntofreeride.com)という、スノーボードの「ハウツー」CD-ROM($29.95/約3600円)だ。

開発者のブランドン・ムーア氏は、18年のキャリアを持つスノーボーダーで、コロラドやユタで、インストラクターもしている。一方で情報システム工学の学位を持つムーア氏は、5年の歳月をかけ、スノーボードへの情熱と彼の得意とする最先端の情報システム技術を融合させた、このCR-ROMを開発した。

昨秋発表されたパソコン用マルチメディアCD-ROMには、17時間におよぶ撮影テープを編集し、270を越えるビデオクリップと、15種類のトリック(技)が収められている。Mac・Win関係なく利用できるのも、このCD-ROMの良い所だ。

これまでのいわゆるハウツービデオ/DVDとの一番の大きな違いは、

1)四段階のスピード、四方向の方角を、視聴者が自由に変えて視聴可能。

2)様々な技や道具の名前、安全を確保するための手段など、知識として知っておくと役立つ情報が満載。ビデオゲーム形式のものも準備してある。

3)デモンストレーターやインストラクターを中心に50人を越えるスノーボーダーが登場。あえてプロのスノーボーダーを使わなかったことで、実践的な要素を強調。垣根を低くすることで、視聴者に「自分もできるかも」という気持ちを起こさせるよう工夫してある。

4)これまでのハウツーものにはない、よくある間違いを紹介するセクションを設置。なぜミスをしてしまうかについて、映像とコメントで分かりやすく説明している。


“Learn To Freeride”の対象は10歳から25歳までの初級から中級レベルのスノーボーダー。主にティーンがターゲットであるゆえ、ビデオゲーム機能はもちろん、音楽に関しても好きなジャンルの音楽を自由に設定できるようにしてある。

このようにティーンが飽きずに楽しめる工夫が満載だ。すでにイギリスのスノーボーダーのコミュニティーでも話題が上るなど、インターネット時代故の広がりも見せている。http://www.snowboardclub.co.uk/FAQ-index-myfaq-yes-id_cat-44.html

若い層に対して、広く導入を促すためのツール開発は、今後レジャースポーツ業界にとって、さらに重要性を増してくるに違いない。


  • いただいたトラックバックは、編集部が内容を確認した上で掲載いたしますので、多少、時間がかかる場合があることをご了承ください。
    記事と全く関連性のないもの、明らかな誹謗中傷とおぼしきもの等につきましては掲載いたしません。公序良俗に反するサイトからの発信と判断された場合も同様です。
  • 本文中でトラックバック先記事のURLを記載していないブログからのトラックバックは無効とさせていただきます。トラックバックをされる際は、必ず該当のMediaSabor記事URLをエントリー中にご記載ください。
  • 外部からアクセスできない企業内ネットワークのイントラネット内などからのトラックバックは禁止とします。
  • トラックバックとして表示されている文章及び、リンクされているWebページは、この記事にリンクしている第三者が作成したものです。
    内容や安全性について株式会社メディアサボールでは一切の責任を負いませんのでご了承ください。
トラックバックURL
http://mediasabor.jp/mt/mt-tb.cgi/68