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世界最大規模ドイツ・オーガニック・フェアBioFachにて(後編)

毎年開催される世界中のオーガニック情報、商品、関係者が集うグローバル・オーガニック・フェア BioFach。ドイツBioFach(出展社数約2200社、来客数約40,000人)に行った際のレポート後編を紹介します。

前編では、主に市場の伸びている中国や、新しい取り組みとして始まった「フェアトレード」について伝えましたが、後編では現在、そしてこれからのトレンドについて触れたいと思います。

今後、注目されていく分野は、やはりボディケアブランドやコットンなどの食以外の商品ではないでしょうか?

展示会でもボディケアブランドは独立したホールが設けられていました。ハーブを中心としたもの、植物原料の中でもバイオダイナミック農法で栽培されたものが置かれていました。最近ではアーユルヴェーダのオーガニックコスメが登場し、子供用や男性用の商品も増えています。

ただ単に使っている素材がオーガニックというだけでなく、栽培方法や主原料の収穫地域、加工法などの細かい差別化が売りのポイントとされているようです。そして、パーソナルケアとしてオーガニック商品を使うのであれば、その素材にあわせたツールが同じクオリティーで必要となってきます。

例えばオーガニックのボディ石鹸。その石鹸をつけるスポンジが化学繊維でできていてはNGとのことで、ヘチマや海綿など天然由来の素材でできた、体を洗う小物を揃えるのが好ましいというのです。ですから、オーガニック素材の商品を最大限に生かせるアイテムの開発も進んできています。

オーガニックコットンも商品バリエーションが、ここ近年でかなり増えました。一番身近なものは肌着やタオルですが、最近はソファや布団、カーテンなど大型のものにも生地が使用されるようになりました。

日本に昔からある素材生地や麻などと合わせて織った着物を着た方にもお会いしたことがあります。

海外で有名なデザイナーや著名人がオーガニックコットンの生地を使ってオリジナルブランドをスタートさせるため、その買い付けで展示会に来ていました。

オーガニックワインは、日本でも少しずつレストランや酒店で扱われる数が多くなってきました。

ただ、海外から日本へ輸入する際の保存や管理が難しく、非常にデリケートなオーガニックワインは冷蔵輸送されることも多いため値段が高くなりがち。いざ店頭に並ぶときも、軒先の陽の当たる場所や電灯の下など、劣化の激しい環境に置かれてはせっかくのいいワインも台無しです。

お客さまの手元に渡るまでオーガニックワインに理解のある方が扱わないと、クオリティーを保てないままそれがオーガニックワインの味として反映されてしまう・・・初めてオーガニックワインを飲む方にとっては、その味が「オーガニックの味」となりがち。今後オーガニックワインの普及には「取扱説明書!」なるものがあったらいいかもしれませんね。

定着した野菜や果物、加工品などの食品に比べ、日常品としてのオーガニック商品は数的には少ないものの、ライフスタイルとしてオーガニックを取り入れるには衣食住それぞれのアイテムが必要。これからも、それぞれの分野でどんなオーガニックが登場するのか楽しみです。

 


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