クレイジー・クリエーターズ
株式会社ジャパンライフデザインシステムズ 代表取締役社長
■パラダイムの谷を跳び越せ
過去の延長線上で物を作り出せない時代になりました。必要とされているのは、ある種の飛躍です。
エイヤッとパラダイムの谷を跳び越えるクリエーションです。それには、一般人から見ると狂気にしか思えないような勇気と決断、想像力と創造力が要ります。
最近、そのようなクレージー・クリエーション力によって、新しいコトを起こしている人々が目立ち始めました。
「顰蹙(ひんしゅく)は金を出してでも買え!」を標榜する幻冬舎社長の見城 徹氏の著書が
出ました。『編集者という病』(太田出版)には、同氏の偏執狂的なまでの姿勢が
赤裸々に描かれています。
尾崎 豊や坂本 龍一、五木 寛之、村上 龍、石原 慎太郎、中上 健次などの
物書きたちとの深い交流とドラマチックな日常を綴られ、見城氏も登場する人々も、
みなクレイジー・クリエーターなのだと実感します。
「生きることは暗闇のなかでのジャンプの連続だ」、「編集者は、苦しくて面白い。
そして、官能的なんだ」。いいセリフではありませんか(ダ・ヴィンチ 4月号より)。
昨年「男たちの大和/YAMATO」を大ヒットさせ、今春「青き狼」を世に送り出した
角川 春樹氏などもクレイジー・クリエーターでしょう。自らをの前世を
チンギス・ハーンと信じ、山ほどある困難とトラブルを乗り越えてついに完成させました。
やはり偏執狂的です。氏曰く「オレより上のシャーマンなんて存在しない」
「現代のチンギス・ハーンは、戦争で勝つことでもなく、経済を支配することでもなく、
政治で支配することでもなく、文化であること」です(SPA! 3/13号より)。
異色のテレビ番組「おねえマン」で活躍する、元・男と思えない美貌の如月音流
(きさらぎねる)氏なども、今という時代が生んだクレイジー・クリエーターです。
取締役が全員ニューハーフというIT企業「ニューゲージ」の代表取締役。
900万ユーザーを抱える女性向け通販サイト「ガールズウォーカー」の中の
企画運営サイトなどが注目されています。ニューハーフの感性で女性心理をマーケティング。
「女以上に女になるための努力をするニューハーフは、本当に女性に役立つものを知っている」
という言葉には、かなり共感できますね(日経エンタテインメント 4月号より)。
全米で話題沸騰のコメディ映画「Borat(ボラット)」をご存知ですか。
ユダヤ系イギリス人であるコメディアンのサシャ・バロン・コーエンが、女性蔑視で
反ユダヤ主義のカザフスタン人テレビレポーターのボラットという人物に扮し全米を旅して、
政治的・社会的にアメリカのきわどい部分を突くインタビューで政治家や学者の素の
リアクションを引出すという半分ノンフィクション、半分フィクションの映画です
(GQ JAPAN 4月号より)。その痛烈なクレイジーぶりに、アメリカ中が
びっくり仰天だそうです。
■精神世界マーケットを突け
ますます見えざる精神世界の中に、次なるヒット、次なる動向のタネが潜んでいます。
それは言い換えれば、闇と未来からの挑戦状。
物の世界と見える世界は正気で言い当てられますが、精神の世界と見えざる世界は、
ある飛躍を伴った「狂気」でしか察知することはできません。
平均的一般論、特徴を消し去っていく調整型では、未来は見えない時代に入ったのです。
個人的な強い意志、直感、ひらめき、啓示、ユーレカ!、想像力、情熱、我が創造を信じる、
我が道を行く。風雲急を告げる今変革の時です。パラダイムが大転換している時です。
次なる価値観の真っ只中へ、出でよ風雲児!の時代です。先駆者が引っ張る時代だと
いうことです。代表個人にますますスポットが当たり、個人のまるで狂気のような情熱が、
市場を変革していきます。
性差を超えたスーパーセクシャリティも、老若を超えたスーパー100歳も、世界最大の
帝国を築いたチンギス・ハーンも、みな「クレイジー・クリエーターズ」。
狂気と預言は紙一重、一般的な横並び見解でクリエイトを判断することはできず、
その未来性、予言性に賭けていく時代だということです。
ブランディングにも、この「クレイジー・クリエイト」力が求められています。
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