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オーガニックなライフスタイルは生活者自身の基準づくりから

以前は、「オーガニック」の文字を普通のスーパーなどで見ることはそんなになかったのですが、最近はずいぶん増えました。首都圏内のスーパーだったら納豆、豆腐などの値段は普通のものと同じ、もしくは少し安いものもあるようです。

オーガニックの証として有機JASマークがありますが、そのマークもよく目に付くようになった気がします。私がオーガニックコンシェルジュ協会をスタートさせた当時の2004年初期は、Webで「オーガニック」の文字を検索しても認証団体や宅配のHPくらいしか出てこなかったのに、今ではレストランやカフェはもちろん、衣類、コスメなど、驚くほどのヒット数です。 

特に、LOHAS(ロハス)が日本で話題になってからは、オーガニックと名のつくページが極端に増え、オーガニックコンシェルジュ協会HPのアクセス数も倍増しました。雑誌が扱うオーガニック特集も食べ物だけでなくコスメや雑貨にまで及んでいます。よく聞き、目にするようになったこのオーガニック。今後はもっとスーパーやコンビニでも手軽に手に入るようになるのでしょうか。

世界最大といわれる大手スーパーマーケットチェーンのWal-Mart(ウォルマート)やイギリスのSains bury's(セインズベリー)。これらの大型スーパーはオーガニック食品の拡大路線に踏み込み、消費者がわかりやすいようなロゴを貼付し、手頃な価格で提供できる体制をつくって、多くの人の日常生活にオーガニックを普及させる動きをとり始めています。

また、学校給食や施設への食材提供をはじめ、小規模農家でもオーガニックを続けていけるように小売店や消費者グループによるサポートも活発化しはじめました。近年では子供への環境と食育を兼ねたイベントが各国で開催され、オーガニックは特別なものでなく身近なものになりつつあります。

一方、日本のオーガニックはどうでしょう。人々の意識をみても、スーパーなどの販売や流通をみても、いまの時点では他の先進国と比べるとまだ遅れをとっていると感じます。

もちろん日本国内でも地域格差があります。オーガニックという扱いのものでなくても十分に美味しく新鮮で安全なものが手に入る地域も沢山あり、そういったところは東京などに比べるとオーガニックに対する意識は薄いようです。


とはいえ、ここで大切なのは、場所はどこにいても、どんな状況であっても、生活者その人自身が「選ぶ」ということの基準やそれに必要な知識・情報をしっかり身につけておくことではないでしょうか。

良い、悪い、美味しい、美味しくない、高い、安いなどの定義はその日その時、その場所、状況で変化するものです。ですが、本当に手に取るべき必要なものについて、自分の中の基準さえしっかりしていれば、「選ぶ→取り入れる」ことが何かに惑わされることなくできるのではないでしょうか。

そのナビゲートとなるものが、パッケージに貼られているマークやシールだったり、日ごろから手に取るものへの関心から身についたラベルへの知識だったり・・・

まず最初のステップは、自分自身が普段の生活のなかで何に気を配り、何にこだわるべきなのかを考えてみて、知りたいことやそれに必要な情報などを整理してみることから始めてみてはいかがでしょうか? 

オーガニックにも世界各国、様々なマークの種類、用語、規程や法律が存在します。賢く快適に暮らしていくには、商品の提供者側だけに依存するのではなく、自身の見る目、学ぶ目、選ぶ目を鍛えることも大切なのです。

 

 

 


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