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オーガニック化粧品ブームの勢いが止まらない日本(前編)

1990年後半から、アロマ、ヒーリングなどの言葉が流行し自然派化粧品が見直され始め、2000年以降はLOHASという新しい潮流とともにオーガニックというカテゴリーのスキンケアが注目されるようになりました。それに加え環境問題、食品の偽造、汚染問題などが後押しとなり、生活者の体に取り入れるものは(肌に対しても)食と同じ安全性を求めるべきという意識が芽生えはじめたようです。

農薬や化学肥料を抑えて栽培された原料、主に花やハーブなどの植物などを使用するオーガニックの化粧品。日本では食品のオーガニックは有機JAS規格によって栽培、生産、管理、流通、保管など厳しい規定・基準が定められていますが、ことオーガニック化粧品(スキンケア商品)に関してはそれらがまだ存在しません。そのため定義もあいまいで利用者にとっては選ぶのが難しい状況にあります。

一方、海外(特にヨーロッパ)ではオーガニック・スキンケアブランドが多いため、認証団体の独自の規格が存在し、各団体によって規定や基準が定められています。


それぞれに違いがありますが主に

 *石油由来物質を使用してはいけない、

 *有機合成の色素、合成香料、エトキシ化した原料の禁止

 *栽培、生産など製品を造る過程において生態系に影響を与えない

 *自然由来成分が95%以上かつ、植物由来成分の95%以上を
   オーガニック認証のある原料を使うこと

 *遺伝子組み換え技術、化学合成成分は使用しない

 *配合されている植物主原料はオーガニック栽培のもの

 *動物実験をしない

などの条項を定めているところが多く見受けられます。



世界での有名ブランドは

ヨーロッパ:
タウトロッフェン、Dr.ハウシュカ、マルティナ、ロゴナ、サノフロール、WELEDA

アメリカ:
AVEDA、EO、オーブリー、パンゲアオーガニックス、AVALON

オーストラリア:
ジュリーク、イソップ、bod、マイエッセンス、Li'Tya

イギリス:
ニールズヤードレメディーズ、This Works、オーガニックボタニクス、
オーガニックファーマシー、Highgrove

などが挙げられ、日本では国内、海外ブランドを含め約100ブランドほどが扱われています。

2007年10月18から20日に南青山スパイラルガーデンで行われたEcoLuxe・エコリュクス(女性のための豊かで楽しいエココンシャス、スタイリッシュなエコ志向女性への美の情報発信展、主催:日本経済新聞社、協力:アシェット婦人画報社マリ・クレール)では、オーガニックをはじめエコロジーに関心の高い化粧品ブランドが約20ブランド登場し、会場に足を運んだ女性の人気を集めていました。



オーガニックを中心とした自然派化粧品といわれる分野のスキンケアは、商品を毎日手にするメイクアップ・アーティストなどのプロの美容関係者の間でも、イベントHPでの紹介にもあるように「肌表面だけでなく、内面や心のバランスを整えるのにも効果的である。」、「洗い流すときの排水などまで考えた地球環境に優しい商品は素晴らしい。」と定評があるようです。


では一般的にはどのような人がオーガニック化粧品を購入しているのでしょう。

 ▼オーガニックを常に生活の一部にしている人(食事、着るものなど)

 ▼アトピー、敏感肌など肌トラブルの多い人

 ▼コスメが大好き、コスメフリークの人

 ▼トレンドに敏感、新しいものが好きな人

 ▼コスメジプシーの人

 ▼アロマやホメオパシー、ヨガなどの実践者

 ▼モデルなど美を職業にしている人

など、大きく分けると以上のようなグループになります。


次回は日本で人気の2大ブランドの分析と今後のオーガニック化粧品の傾向などをご紹介します。

 

 


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