米国インフォマーシャル戦線と商材ランキング
- 米国在住ジャーナリスト
<記事概要>
ドイツ企業 Genius Company(ジーニアス・カンパニー)は、“Snap-N-Slice”(スナップンスライス)をはじめ、キッチン用品を販売する会社。
この度ミズーリ州のスプリングフィールドを本社とする、Opfer Communications(オプファ・コミュニケーションズ)に、ミッドウエスト(中西部)と呼ばれるイリノイやミズーリ州をターゲットとしたCM作成を依頼。
オプファは地元スプリングフィールドのファーマーズマーケットにてインフォマーシャルを撮影。地元の人々に商品を体験してもらう機会を作ると同時に、撮影を通して、時代の先端にいる気分を体験してもらった。
(ミズーリ州スプリングフィールドの地元紙「Springfield News-Leader」より)
http://www.news-leader.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070729/NEWS01/707290376/1007/NEWS01
<解説>
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「インフォマーシャル」 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インフォマーシャル(infomercial)とはコマーシャルの種類。欧米でテレビショッピングのジャンルとして登場した概念。日本ではより広い意味で使われている。元々、インフォマーシャルはアメリカで生まれたテレビショッピングのジャンル。ひとつの商品に時間をかけて紹介する。商品の信頼を高めるべく、商品を使用した実験や体験者の感想などを盛り込んで構成されている。日本においては『テレコンワールド』に代表される、深夜での放送が中心となって放送されている。また、日本のインフォマーシャル式テレビショッピングは、アメリカ式を基に、健康をテーマにしたバラエティ番組・情報番組などの手法で構成しているのが特徴。
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1950年代からすでにインフォマーシャルという広告メディアが発達した米国。その中で最初にインフォマーシャルで成功を収めた商品は「Ginsu Knife(ギンスナイフ:http://www.genuineginsu.com)」だと言われている。
ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM:消費者へ直接情報を提供、また情報収集するマーケティング手法)を利用した広告として、キャッチコピーや、体験談などを盛り込んだテレビコマーシャルだ。30分ほどのテレビプログラム的インフォマーシャルと、30秒程度のスポットCMの2種類がある。
人気芸能人を多用して話題のスキンケア商品Proactiv(プロアクティブ)
○Kelly Clarkson- ProActiv infomercial(YouTube映像 02:00)
http://www.youtube.com/watch?v=024I8ESxvV0
○Jennifer Love Hewitt's Proactiv Commercial(YouTube映像 02:06)
http://www.youtube.com/watch?v=Hs_cWewS5jA
なお、近年インターネットの発達により、インフォマーシャルは新たな時代を迎えている。キッチン用品のインフォマーシャルで成功を収めた発明家、「ロンコ(http://www.ronco.com) のロン・ポペイル氏は、昨年フォーブスのインタビューで次のように話している。
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フォーブス:あなたはインフォマーシャルの王様だが、インターネットの発達はインフォマーシャルにどのような影響を与えていると思いますか?
ロンコ氏:テレビ(スポットCM)にお金をかければかけるほど、インターネットを通じてもっともっとビジネスが舞い込んでくる。テレビにおいては、視聴者がそこにペンと紙を持っていない限り、私たちの電話番号を書き留めることができない。インターネットは消費者に全く異なった方法で、商品を購入する手段を与えているのだ。
http://www.forbes.com/leadership/2006/08/08/leadership-facetime-popeil-cx_tw_0809ronco.html
ロンコ氏のCM
○Ron Popeil's Ronco knives infomercial highlights! (YouTube映像 02:17)
http://www.youtube.com/watch?v=1jHj9FO7Fak
○Ronco Rotisserie Diet Testimonials(YouTube映像 02:54)
http://www.youtube.com/watch?v=1lR-c_Zz3Cc
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なお米国でインフォマーシャルについての調査やコンサルティングを行なっている会社、IMSTV社(http://www.imstv.com)の調べによると、2007年1月の調べによると、スポットCM(通常30秒)で、最も頻繁にインフォマーシャルが打たれた商品のトップ5は、1位:Ab Lounge XL(フィットネスマシン/フィットネス商材)、2位:Total Gym(フィットネスマシン/フィットネス商材)、3位:Tweeze(女性用電動カミソリ/美容関連商材)、4位:Puritan’s Pride(ビタミン剤/フィットネス商材)、5位:Mobility Products(電動車椅子/個人用商材)。
なお筆者の追加調査で、トップ50の商材の断トツ1位カテゴリーはヘルス&フィットネスだということが分かった。健康商材で12の商品が紹介されており、トップ5でも内3つが関連商品である。
続いて家庭用品(但しキッチン関連は別)続いて化粧品と続く。なおキッチン商品を家庭用品に加えるとほぼ健康商材と同様に商材が紹介されていることが分かる。(IMSTVは、キッチン用品/Kitchenと家庭用品/Householdを別に仕分けしている)
また同50種の商品に関して、筆者の調べでは販売用にウェブサイトを持っていない商品は一つもなかった。専用サイトがない場合でも、十中八九Amazon.com(アマゾン)が商品の代行販売を行なっている。こうして、インターネットとの連動により、商品の情報をより豊富に消費者に提供、さらなる販売チャンスを増やしている。
加えて多くのウェブサイトで、実際のテレビ用に制作されたコマーシャルが放映されている。企業側からしてみれば、ダブル放映することで商品名の刷り込みができるだけでなく、CM制作においてはコストに対してお得感が出てくる。
一方映像録画技術も発達し、ちょっとしたクオリティーの高い動画映像を簡単に制作できるようになった昨今、上記で紹介したスプリングフィールドで撮影されたインフォマーシャルのように、今後はターゲットエリア、ターゲット顧客向けにローカライズした情報発信もどんどん進んでくるに違いない。米国インフォマーシャルの世界は、まだ進化している。
【関連情報】
○K Labs&Company 2007/08/14
【Webマーケティング】インフォマーシャルとは?
http://luv2luv.sblog.jp/2007/08/web_9.html
○MediaSabor 2007/08/11
第二の「ビリーズ・ブート・キャンプ」と目されるラテン系フィットネスダンスプログラム「ZUMBA」
http://mediasabor.jp/2007/08/zumba.html
○MediaSabor 2007/08/27
DVDコンテンツ市場の新たな人気分野ノウハウ系とヒットの鍵を握る動画共有サイト
http://mediasabor.jp/2007/08/dvd.html
○F.Ko-Jiの「一秒後は未来」
「ドラマの内容とリンクしたインフォマーシャル」 2007/01/04
http://blog.fkoji.com/2007/01040113.html
○SUCCESS WOMAN NET 「プロマーシャル!」2007/08/19
プロモーションビデオ(以下PV)とコマーシャル(以下CM)を掛け合わせた造語で、通常のPVに企業のCMを自然な形で融合させることにより、PVの世界観をいかした映像美と音のクオリティを体感できるCM
http://musenetweb.exblog.jp/6754673/
○CM Watch 2007/08/20
テレビ朝日 プロマーシャル ASIAN2 「Country Road」 平愛梨
http://life.jugem.cc/?eid=1479
○livedoorニュース 2007/08/28
ASIAN2、話題の第2弾プロマーシャルソングのPVをチェック!
http://news.livedoor.com/article/detail/3284128/
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