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本格的な回復基調が訪れそうなシリコンバレー

(記事概要)

 ハイテク産業の沈滞は終了し、散々だった2009年の後、回復途中にある。関連企業はコンピュータやソフトウエアへの支出を再開しはじめた──。最新の分析でこんな結果がでた。

 フォレスター・リサーチが12日に発表した報告書によると、ハイテクノロジー商品とサービスに対する2010年のグローバルな支出は8.1%増加し、1兆6000億円以上になると予測している。うち米国内での支出は6.6%増となる5680億ドルだ。

 この予測は、企業や政府が金融恐慌や経済不安からコンピュータ、その周辺機器、通信機器への支出を急激に減らした2009年から反転した格好。多くの大手ハイテク企業、例えばマイクロソフトは2009年に企業利益と株価の上昇を見たが、それらはしばしば一時解雇と経費削減の結果として生じたものだった。

 ただ、立ち直りが期待できるとはいえ、2010年のコンピュータ機器の購入意欲は2008年や2007年と比べてまだ低い、というのがフォレスター・リサーチのアナリスト、アンドリュー・バーテレスの分析だ。この先も、経済成長はゆっくりと進むだろう。

 景気後退の終了と同時に、新たなコンピュータとソフトウエアのアップデートに対するいままで閉じ込められていた需要は、関連メーカーに利益をもたらす。昨年10月にマイクロソフトが発売した最新版のウインドウズ7は、企業にコンピュータ買い替えの理由を与えている。フォレスター・リサーチの予測では、依然として成長はゆっくりと進み、回復は今年後半になるだろうという。同時に通信機器の回復も、ワイヤレスとブロードバンド・ネットワークの構築に伴う市場拡大により、今年後半に進むだろうと予測する。

サンノゼ・マーキュリー新聞 1月12日付け

(解説)

 シリコンバレーを支えるハイテク市場が今年は上向きになるとの、関係者にとっては明るいニュースが地元紙を飾った。市場回復を予測しているのは、フォレスター・リサーチだけではない。大手リサーチ会社のガートナーは、2010年のグローバルなハイテク支出が3.3%成長すると分析。IDCも同様に3.2%の増加を見込み、ハイテク産業の売り上げ規模は2008年の1兆5000億ドルに回復すると見ている。

 コンピュータチップを製造するインテルでは、昨年の夏以来、売り上げが伸びている。多くのコンピュータメーカーが同社の製品を採用していることを考えると、このことはハイテク産業が回復してきている指標となる。また、ここ数カ月でコンピュータの販売が伸びていることも、景気回復に向けた論拠となる。ウインドウズ7の発売が買い替え需要のきっかけとなっていることもあるだろう。

 マイクロソフトやインテルだけではない。企業向けソフトウエア大手のオラクルも昨秋の利益が拡大し、今年はさらに利益の上昇が期待できるという。こうしたことから、オラクルでも経済環境が改善してきた手ごたえをつかんでいるようだ。企業が本格的にITへの支出を回復させ始めたと見ることができる。

 ハイテク産業と並んでシリコンバレーを支えるバイオ産業も成長を続けている。カリフォルニア州では4年連続で雇用が増え続け、昨年の産業従事者は一昨年の12万7000人から12万9000人に上昇。シリコンバレーのある北カリフォルニアでは、発売されたかもしくは最終開発段階にある新薬と医療機器が1200種類近くに上るという。もっとも成長が著しいのは、ガン、皮膚科学、エイズ、糖尿病、循環器系疾患に関するものだ。

 唯一の懸念といえるのは投資額の減少で、カリフォルニア州内のバイオ産業に対する昨年の投資額は前年比4億ドル減の5億1000万ドルまで下がった。しかし、バイオ産業は吸収合併などを通じて、企業体力の強化を図ってきている。このことも投資家を引き付ける好材料といえそうだ。


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▼宮永博史 プロフィール
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1956年生まれ。
79年東京大学工学部電気工学科卒、MIT大学院修了、米ペンシルベニア大学などで集中コースを経て同年日本電信電話公社(現NTT)に入社。
武蔵野と厚木の電気通信研究所で通信用デバイスの研究開発に取り組む。
その後日本AT&Tベル研究所や日本ルーセントテクノロジーを経て96年SRIインターナショナル入社。同社で情報・通信分野の企業変革、事業戦略、ベンチャー支援などコンサルタント業務に従事。2000年、デロイトトーマツコンサルティング(現アビームコンサルティング)統括パートナーに就任。2004年から大学院教授として専門職社会人の教育に携わる。技術マーケティングや事業化戦略などを専門とする。

主な著書に「成功者の絶対法則 セレンディピティ」(祥伝社)
「技術者のためのマネジメント入門―生きたMOTのすべて―」(共著=日本経済新聞社)
「顧客創造 実践講座」(ファーストプレス)、「理系の企画力!」(祥伝社)など。
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    インタビュアー ---本田雅一(テクニカルジャーナリスト)


▼櫻井孝昌 プロフィール
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1965年 東京生まれ。
早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社にて書籍編集に携わる。その後、数多くのウェブやモバイルサイトの企画、プロデュース、ディレクション、あるいはアーティストや映画監督、ビジネスリーダーと組んだイベントのプロデュース、モデレーターの実績も多い。現在、企業や官公庁の事業企画、イベントプロデュースなどと並んで、世界における日本アニメやファッションの立ち位置や外交上の意義について研究。世界各地で、講演やイベント企画といった「ポップカルチャー外交」活動を推進。外務省のポップカルチャー全般に関するアドバイザーも務める。
著書に「アニメ文化外交」「世界カワイイ革命」がある。
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   インタビュアー---宮田理江(ファッション・ジャーナリスト)


▼神保哲生 プロフィール
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1961年 東京生まれ。
15歳で渡米。
コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。クリスチャンサイエンス・モニター紙、AP通信など米国の報道機関の記者を経て1994年独立。1996年4月、ビデオニュース・ネットワークを設立し代表に就任。以来、テレビ朝日『ニュースステーション』、TBS『筑紫哲也ニュー ス23』、NHK『ETV』、米ABC、PBSテレビなどに向けて100本を超えるリポートやドキュメンタリーを提供。2000年に日本初のニュース専門インターネット放送局「ビデオニュース・ドットコム」を設立し、代表に就任。現在も第一線で取材を続ける。著書に「ビデオジャーナリストの挑戦」 「漂流するメディア政治」 「ツバル 地球温暖化に沈む国」など。
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   インタビュアー ---永江朗(ライター)


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